継続の秘訣はカタルシス?

 40年近く前の事、高校三年だった私が文化祭で演奏するために結成したのが「元禄の茶壺」だった。その前年にはドラム担当として別のバンドに参加したのだが、そこでギターとヴォーカルをやっていた蔵臼麓真に惚れ込み、彼にリードギターを弾かせて自分のオリジナル曲を歌いたいという野心を実現させる為の計画だった(笑) 前のバンドは所謂コピーバンドだったが、「元禄の茶壺」では全曲オリジナルを目指しなんとか1ステージを組めるくらいの曲数を書いた。他に参加してくれたメンバーも同い年だったが実力派・個性派ぞろいで、当時メジャーになりつつあった「ロッキン・オン」誌でライターをしていた強者もいた。
 以前この「あたふた」にも書かせてもらったが、その頃のカタルシスが忘れられない私がギタリストの福島久雄さんに協力を仰ぎ「元禄の茶壺」の活動再開を果たしたのが2009年なので、今年でちょうど10年という事になる。最初は福島さんとの2人で対バンライブに出演し、高校生当時の曲も含めた30分くらいのセットを演奏していたのだが、その後ベースの黒澤君に加わってもらい、サウンドの拡張に合わせて少しずつ曲も増やしていった。そして2016年にはオリジナルメンバーの蔵臼「判官」麓真に関西から来てもらい、現在の4人編成で記念すべき初のワンマンライブをここAPIA40で行う事ができた。それからは日程調整に苦しみながらも何とか年一回のワンマンを継続し、今年で4回目になる。毎回スケジュールは無謀で、一週間前に関東の3名で4時間くらいのリハを一回、本番前日に4名全員で6時間くらいのリハを一回やって臨むというもの。要するにそれ以外の51週間はこのバンドとはほぼ関わりのない生活を送っている事になる。こういうものが果たして「パーマネントなバンド活動」と呼べるかは甚だ疑問だが、おそらく全員、年一回のこの「カタルシス」が忘れられないのだ(笑)

(APIA40情報誌「あたふた」2019年10月号掲載)

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